オーディオ買取リビナス「TANNOY(タンノイ)について」

ユナイテッド・キングダム偉大な大英帝国の威風堂々とした格式、重厚で媚びることのない存在感を体現するタンノイ。今ではスピーカーの老舗メーカーであるがその始まりは意外なものであった。

創設者ガイ・ルパート・ファウンテンはグラマースクール卒業後、自動車のカスタム車体架装業の会社を起こす。当時は１９２０年代で、人々の娯楽はラジオやトーキー映画が流行り始めた頃でした。ファウンテンは電子機器の分野に興味を持ち、自力で家庭でも簡単に取り扱える電界整流器を完成させ、新たに会社を設立。これがタンノイ社の前身となりました。整流器の次はこれを用いてマイクロフォン、アンプ、そして２ウエイのスピーカーも製造していくことになるのです。

最初期は一般的な２ウエイでしたが、やはりタンノイといえばデュアル・コンセントリック＝同軸の２ウエイモニターが有名です。４８年に発表され、レコード会社のデッカ、EMIのスタジオモニターとして採用が決まり本格的にコンシューマーモデルの発売に。基本同軸システムは今もタンノイの音造りの要です、勿論マグネット始め多様な改良はされていくのですが。ブラック、シルバー、レッド、ゴールド等ユニットは改良されますが、タンノイはその時代のユニットに色んなエンクロージャーを提供して行きます。大きな邸宅には背丈１m以上の箱、日本のリビングくらいなら６０cmくらいの箱と言った具合です。

部屋の容積やエンクロージャーの大きさによって違いますがタンノイには独特な音色がありました。写真に例えるならば、解像度の非常に高いクッキリハッキリとした色と言うよりも少しピントは甘いかもですが、軟調の柔らかい色といった趣でしょうか。シビアに音楽のアラを探すよりもゆったりと音楽に身を傾けるとでも言う音色です。そして二つのスピーカーの間の後方に広がるステージを、目を閉じると感じてもらえると思います。イマジネーションを豊かにする事で素晴らしい音場音像を生み出すというタンノイ、クラシックだけではなくジャズも良い音で鳴るスピーカーです。